まさか軍艦島を訪れることができるなんて、
一昔前には想像もしていませんでした。
軍艦島とは、かつて炭坑の島として賑わい
閉山後に無人島となった、長崎市の端島のこと。
コンクリートの建造物が所狭しと林立した外観が
長崎造船所で建造された戦艦「土佐」に似ていることから
いつしか「軍艦島」と呼ばれるようになったとのことです。

【写真】海上からの軍艦島の眺め(北西側から)
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
ここからの眺めが軍艦土佐に似ていると言われたようです。

【写真】海上からの軍艦島の眺め(南西側)
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
有名な日本最古のコンクリート造りの集合住宅
「30号アパート」が中央左の黒ずんだ建物。
その前が、第3見学広場になっています。

【写真】海上からの軍艦島の眺め(北西側)
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
北西側に立ち並ぶアパート。
北東側の炭坑施設を守る防波堤としても機能したらしいです。
上陸ツアーではまだこちらの北西側には行けません。

【写真】海上からの軍艦島の眺め(北東側)
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
左側の建物が7階建ての端島小中学校
右側が9階建ての65号棟。屋上に幼稚園があったそうです。
手前に見える低い建物が4階建ての病院。
3階から下は防波堤に遮られて見えません。
こちら側もまだ上陸ツアーでは行けません。
1974年
閉山により無人島となる。
2000年頃から保護活動が活発化したようです。
2008年9月
「九州・山口の近代化産業遺産群」の1つとして
世界遺産国内候補入り
2009年
4月末より長崎市条例に基づいて上陸許可
4/22よりやまさ海運が「上陸コース」運航開始。
私がこの島を廃墟写真の被写体として
意識し出したのは1980年代。
おぼろげな記憶では、
写真雑誌に掲載された
雑賀雄二さんの写真を見てからだったのではないかと思います。
その写真が撮られたのは、閉山してからまだ10年。
今と比べればかなり崩壊度も少なく
まだ人の生活していた痕跡が
生々しく残っている・・・
そんな写真でした。
行ってみたいなぁ・・・撮りたい・・・
そう思いました。

【写真】第1見学広場付近から北東側を望む。
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
写真好きは廃墟好き・・・
と言っては言い過ぎかもしれませんが、
「廃墟っぽいものを撮りたくなる性」
これは多くの多くの写真家のDNAの中に
組み込まれているんじゃないかと思っています。

【写真】写真撮影中の見学者(第2見学広場にて)
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
廃墟のなかにあって聖地中の聖地といえるのが「軍艦島」でした。
ためしに「廃墟マニアの聖地」でウェブ検索をしてみてください。
ヒットするのは軒並み「軍艦島」です。
規模が大きく、さらに簡単にはたどり着けないという
希少性も重なり、廃墟マニアの憧れが増幅したのでしょう。
だから、いいなぁ・・・と思いながらも、
「行くことはないよね」
と思っていたんです。

【写真】第2見学広場〜第3見学広場の途中にて
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
上陸ツアーが始まったというのも
今回の旅先を長崎に決めた理由の一つ。
ただね、上陸と言っても、
島の南側の一角、
僅かに整備された歩道の上を歩けるだけなんです。
3カ所作られた見学広場で説明を受けます。
滞在時間も小一時間と短い。
でもこれ以上を求めるのは現時点では難しいでしょう。
崩壊しつつある建物に踏み込むのは、
危険が大きすぎます。

【写真】新設された見学通路を歩く見学者。
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA

【写真】第3見学広場にて
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
船には3人のさるくガイドさんが同行、
3カ所の広場でそれぞれ説明をしてくれます。
上陸ツアーが始まってからまだ一ヶ月。
たどたどしい感じもありましたが、
これから試行錯誤で充実していくのだと思います。
第3広場の説明担当だったガイドさんは、
実際に端島での生活を体験された方でした。
当時の生活の様子、
押し入れを寝床にしていた話、
台風のときの、トイレ(大)テクニックなど
生々しい話を伺うことが出来ました。

【写真】第3見学広場から。
α700 ミノルタ 70-300mm
31号アパート(左)と30号アパート(右)の間に
25号アパートが見える。
世界文化遺産登録は賛成です。
とても相応しい史跡だと思います。
問題はどう残すかです。
廃墟は崩壊し続けます。
廃墟となっている現在の状態をそのまま残すのは難しい。

【写真】第1見学広場にて
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
施設は崩れ、草が生える。
風化は止められない。
・自然に任せて崩壊・風化させるのか、
・広島の原爆ドームのように
現時点の崩壊状態を維持するような補修を続けていくのか
・逆に島が生きていたときの状態に復元するのか
すでに議論は開始されているのでしょうが
とても難しい課題だなぁと感じています。

【写真】軍艦島クルーズ
α700 Vario Sonnar T*DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA
上陸見学を終えた後、
船は島を時計回りに一周して帰途につきます。
さよなら軍艦島、
次に合うときはどういう姿になっているのでしょうか。
これからずっと見守っていきたいと思っています。
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