「劔岳、点の記」で、感じたこと
【写真】立山の朝 雷鳥平 2000.7.26
EOS-1 EF24-105mm RVP
映画の最後に
「何をやったのかが大事なのではなく
何のためにそれをやったのかが大事なのか」
というテロップが流れます。
「何のためにやるのか」ってのが、
この映画のテーマの一つだと思うんですね。
でも、その結論が明確に表現されている訳ではないので
人によって受け取り方が様々なのだろうだと思います。

【写真】朝日を浴びる奥大日岳 雷鳥平 2000.7.26
EOS-1 EF80-200mm RVP
「なぜ山に登るのか」っていう問いには
エベレストを目指した登山家「マロリー」の
テキトーな答えがあまりにも有名なんですが
映画の中でも、
測量士の柴崎、案内人の長次郎、登山家の小島烏水
それぞれが、違う目的で劔岳を登ります。
柴崎は
劇中の小島烏水の言葉を借りれば
「ただ地図を作るためだけに」
本人としてもおそらく、
それが使命と信じているのでしょう。
けれども彼の所属する陸地測量部の目的はかなり違う。
前人未踏の劔岳初登頂を果たし
「名誉」を得るのが一番の目的。
柴崎はそんな上層部の考えを気にしないような態度で、
山をひたすら歩き、測量を進めます。
案内人の長次郎は、
目的を持った人をその山に登らせるのが
自分の役割と考えているようです。
山岳会の小島は、
それこそ、だだ山に登るためだけに山に登ります。
あるいは、
登山家としての名声と名誉を得るためでしょうかね。
劇中の柴崎の言葉を借りれば「遊びで・・・」です。
「遊びで・・・」っていうのを
日本人は蔑む傾向にはあるんですよね。
「仕事のほうが偉い」とね。
【写真】劔岳 2000.7.27
EOS-1 EF24-105mm RVP
宮崎あおい演じる柴崎の妻、葉津よが
荷物をまとめている柴崎に
「本当は好きなくせに・・・」
とつぶやくシーンがあります。
「何が好き」なのか、
明確には描かれてなかったと思うんですが、
「仕事だ、仕事だ、大変だ、大変だって言ってっけど、
あんたあちこち山登って、測量すんのが好きなんじゃねーか」
って、私には聞こえました。
難しい顔をしてわらじを編んでいる長次郎にも
おかみさんが声をかけるんですよね。
「なんか、楽しいみたいね・・・って」
結局、
みんな山登るの好きなんですよね(^^;
好きな山で、自分が意義があると認める仕事ができて
生活が成り立つようなお金を得ることができる
などというのは幸せなことです。
宮崎あおい・・・じゃなかった
葉津よは「好きなくせに」のあと
「何でもありません」って続けるんです。
全く出来た女房です!(爆)
きっとこれ「監督の願望」なんじゃないかと(笑)
冒険が好きなんです。
それをわかっていながら、
「仕事大変だね〜」って
送り出す。
大人な女房です。
でも史実では、
当時の葉津よは18歳
とっても、
そんなことは
出来そうにないですけどね(笑)
ただ、映画を創るためだけに
劔・立山を歩き回り撮り回った撮影隊。
測量さながらに大変な作業だったと思います。
お疲れ様でした・・・
でも、楽しかったんだよね・・・きっと。

【写真】みくりが池 2000.7.25
EOS-1 EF80-200mm RVP
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